イラン経済制裁解除で原油反落

 


北川博文のNY市況

25NY債券市場は、原油価格が再び下げ足を速めたことで米株が売られ、安全資産とされる米国債への投資意欲が増し、また独IFO業況指数が予想を下回ったことや日本の輸出入データも精彩を欠く内容となったことも米国債への需要を誘った。

為替市場は、原油価格の反落を受けた世界経済動向への懸念から米国株式も値下がりし、リスク回避姿勢の高まりで安全資産とされる円やユーロ、スイスフランが買われ、ドル/円は0.4%安の118.33円、ユーロ/ドルは0.5%高の1.0850ドル、ドル/スイスフランは0.3%安の1.0129スイスフランとなっている。

株式市場は、原油価格が反落したことでエネルギー関連株が売られ、S&Pエネルギー株指数は4.5%下落し、米石油大手エクソンモービル、シェブロンはともに3%超値下がりし、コノコフィリップは、バークレイズが配当を少なくとも75%引き下げるべきだと指摘したことを受けて9.2%の大幅安となった。ダウ工業株30種平均は15,885.22ドルの▲208.29ドル安で引けた。

金相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた様子見ムードのなか、為替市場の対ユーロでドル安が進んだことから、ドル建て金の割安感が生じて買われた。また原油価格の反落を背景に欧米株価が下落し、投資家のリスク回避姿勢が強まったことも金を買う動きを促した。

原油相場は、先週後半に売られ過ぎ感や米北東部への寒波到来を背景に大幅反発していたが、この日イラク石油省スポークスマンが201512月の同国産油量が過去最高を記録したとの見方を示したことで、需給不均衡がさらに拡大するのではないかとの思惑から売り圧力が強まり急落し、一時30.24ドルまで値下がりした。

 

 


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