FOMC利上げ決定
北川博文のNY市況
16日NY債券市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて米連邦準備理事会(FRB)がフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をゼロ-0.25%から0.25-0.50%に引き上げ、約10年ぶりの利上げに踏み切ったことで国債 利回りが上昇した。利上げの決定を受け短期債利回りが高水準に達し、2年債利回りは一時1.021%と5年ぶりの水準に達した。
為替市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ発表直後にドル買いが活発化したが、イエレンFRB議長の会見で、今後の利上げは段階的なも のになると述べたことから一時反落する場面も見られた。ただ示唆された2016年利上げ回数が市場予想を上回るペースであったことで、ドルは引けにかけて再び上昇し た。
株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)が約10年ぶりとなる利上げを発表したことが好感されて上昇した。FRBは景気は良好な状態が続くとの見通しから、利上げ後であっても金融政策は引き続き緩和的との認識を示した。
金相場は、10月のFOMC以降の利上げ観測による売り圧力の強まりから約5年10カ月ぶりの安値をつけていたが、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を目前に控えて安値拾いや持ち高調整の買い戻しが活発化し、一時1077.90ドルまで上昇した。
原油相場は、この日米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で、原油在庫が前週比480万バレル増と、市場予想に反して増加したことを受けて、需給緩和への警戒感が一段と強まり売り込まれた。
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