日銀マイナス金利導入決定

 


北川博文のNY市況

29日NY債券市場は、日銀が金融政策決定会合で、金融機関の当座預金の一部金利にマイナス金利を導入する追加緩和に踏み切ったことで、指標となる10年債利回りは1.93%と昨年10月2日以来の低水準をつけた

為替市場は、日銀のマイナス金利導入決定に加え、昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)速報値が市場予想とほぼ一致したことが追い風となり、ドル/円は一時2.4%高の121.68円と昨年12月18日以来6週間ぶりの高値に上昇した。ドルはユーロ 、ポンド 、スイスフランに対しても1%超の値上がりとなった。

株式市場は、日銀による予想外のマイナス金利導入で市場心理が好転するなか、朝方発表された昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)が軟調で、連邦準備理事会(FRB)が想定よりも緩やかなペースで利上げを進めるとの見方が強まったことや原油価格の上昇が支援材料となって買われ、ダウ工業株30種平均は16,466.30ドルと+396.66ドルの大幅高で引けた。

金相場は、米経済指標が低調となったことで買いを誘ったが、為替市場で対ユーロを中心にドル高が進みドル建て金の割高感から上値が抑えられ、また日銀のマイナス金利政策の導入を好感して欧米株価が急伸し、投資家のリスク回避姿勢が後退したことも安全資産とされる金には圧迫材料となった。

原油相場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の有力産油国が、過剰供給の解消に向けて協調減産に動き始めるのではないかとの観測が下支えとなり、加えて米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが公表した石油掘削リグ稼働数が、引き続き減少傾向にあることも支援材料となり4日続伸した。


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