米早期利上げ後退で世界株高

 


北川博文のNY市況

30NY債券市場は、前日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受け、利上げペースが緩やかになるとの見方が強まるなか、3月のADP全米雇用報告で民間部門雇用者数が20万人増加し、市場予想を上回ったことから長期債に売りが出て利回りは上昇した。

為替市場は、前日のFRBイエレン議長の発言をきっかけに米国の早期利上げ観測が後退し、この日もドル売り・円買い基調が継続、円は未明に一時111円台をうかがうなど強含みで始まった。ただ、3月の全米雇用報告を受けてドルは若干買い戻されたものの、1日に米雇用統計の発表を控えていることなどから、値動きは限定的だった。

株式市場は、利上げへの懸念を和らげた前日のイエレンFRB議長発言が引き続き相場を支援するなか、この日はシカゴ地区連銀のエバンズ総裁が低インフレを踏まえると4月利上げのハードルは高いとの認識を示したことから続伸し、ダウ工業株30種平均は、 17716.66 ドルの+83.55ドルで引けた。

金相場は、米国の早期利上げ観測の後退に伴い世界的にリスク投資意欲が回復し、この日は中国や欧州の株価が軒並み上昇、続いて米国株も堅調に推移したことから、リスク志向の強まりによる利益確定の売りなどが出て反落した。

原油相場は、米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した最新週の在庫統計で、原油在庫が前週比230万バレル増にとどまり、増加幅が市場予想を下回ったことに加えて、ガソリンなどの製品在庫が減少したことから相場は一時39.85ドルまで上昇した。ただ、原油在庫が引き続き増加したことを嫌気した売り戻しがあり上げ幅を縮小した。

 

 


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