今晩の雇用統計を控え様子見

 


北川博文のNY市況

31日NY債券市場は、3月の米雇用統計を日本時間の今晩に控えて、一進一退の動きで推移していたが、先週の米週間新規失業保険申請件数が1月末以来の高水準だったことから長期債に買いが入り、10年債利回りは1カ月ぶり低水準に下げた。

為替市場は、欧州時間にユーロ買いが活発化してドルが軟化したが、ニューヨーク時間に入ると月末、期末、そして日本の年度末を控えた実需筋によるドル買いが進み、円相場は1ドル/112円台半ばに下落した。ただ、3月の米雇用統計を今晩に控え、様子見ムードが広がり、その後は同値近辺で小幅に推移した。

株式市場は、今晩発表される3月の雇用統計に注目が集まるなか、米労働省が発表した新規失業保険週間申請件数が節目となる30万件を下回り、労働市場が引き続き底堅く推移していることを示しているとの思惑から強含みで始まったが、月末と四半期末を迎えて徐々に売り圧力が強まり、ダウ工業株30種とS&P総合500種ともに小幅安で終えた。

金相場は、米雇用統計の発表を翌日に控えて様子見姿勢が強いなか、前日の下落を受けた安値拾いの買いに加え、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことからドル建て金の割安感が生じたことも買いを誘った。

原油相場は、前日に米エネルギー情報局(EIA)が公表した週報で原油在庫が7週連続で増加し、供給過剰感を意識した売りから一時37ドル台半ば付近まで下落した。 しかし、米国産原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が大幅に減少したとの報せで、米国内の需給不均衡が是正されつつあるとの見方が広がり買い戻しが入った。また、為替市場でドルがユーロに対して軟調に推移したことも支援材料となった。

 


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