FRBイエレン議長・利上げに慎重

 


北川博文のNY市況

29日NY債券市場は、米連邦準備理事会((FRB)のイエレン議長がニューヨークのエコノミッククラブで講演し、世界経済の影響でリスクが高まっているため、米金融当局が利上げを「慎重に進める」ことは適切だと指摘し、政策金利が再びゼロになった場合に連邦公開市場委員会(FOMC)には政策を緩和する「かなりの余地がなおある」としたことから国債の買いを誘い、10年債利回りは1.80%に低下した、

為替市場は、米連邦準備理事会((FRB)のイエレン議長が同日の講演で、利上げを「慎重に」進めることが依然として適切だと発言したため、利上げ時期が後ずれするとの見方から、ドルは主要16通貨中15通貨に対して値下がりした。

株式市場は、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で、中国経済をめぐる不透明感や原油価格の低迷などグローバルなリスクが残っていると指摘し、利上げを慎重に進める姿勢をあらためて表明したことが追い風となり、S&P総合500種が年初来高値となった。ダウ工業株30種平均は、 17,633.11ドルの+ 97.72 ドル高で引けた。

金相場は午前中、イエレンFRB議長による講演を控えて様子見気分が強かったが、講演で追加利上げについて「慎重に進めるのが適切と考える」と発言したことから、為替市場でドル売り・ユーロ買いが加速し、ドル建て金の割安感から一段高となり、一時1240.30ドルまで上昇した。

原油相場は、米原油在庫が記録的な在庫の積み上がりが続いている一方で、需要拡大の兆しが見られないことから供給過剰懸念が相場を圧迫し終日売り地合いとなった。報道によるとイラン関係筋は、4月17日にカタールの首都ドーハで開催される石油輸出国機構(OPEC)加盟と非加盟の最終合意に向けた会合に参加する見通しだが、増産凍結合意に向けた協議には加わらない方針を明らかにした。


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