週末雇用統計控え様子見ムード

 


北川博文の相場独り言

昨日の日経平均株価は、円高を嫌気した売り圧力で安く寄り付いたが、為替市場でドル円相場が一服すると押目買いからジリジリ値を上げて下げ幅を圧縮し、午前の終値は前日比ほぼ横ばいとなった。午後もプラス圏で推移し終値は16,635円の+66円で引けた。

週末のNY市場で為替市場・ドル円相場が102円を割ったことで、再度100円割れかと売り急いだ投資家もいたようだ。

下のチャートは、ドル円日足チャートと日経225先物日足チャートで、為替が円高に動いても株価は一時的になびくだけで、終値を切り上げていることが分かる。

ドル円相場のMACDヒストグラムは、売りに捻じれてマイナスに入っていることから、2、3日は弱く推移するとか考えられるが、ストキャスは売られ過ぎを示していることから大きく円高になることはないだろう。

一方、日経225先物は、スリートップラインでサポートされ、MACDヒストグラムもプラス圏を維持して下降から上昇に転換しそうだ。本格的な上昇は、為替のフォローが必要となるが、週末5日は米国雇用統計が発表され、そこを境に為替も基調転換となりそうだ。

 

ドル円相場・日足チャート

 

日経225先物日足チャート

 

NY市況

1NY債券市場は、月末特有の買いで国債価格が上昇したことの反動で利益確定の売りが台頭するなか、ソフトウエア大手マイクロソフトが総額1975000万ドルの社債を発行したことから、安全資産としての米国債の魅力が薄れるとして売られ利回りは上昇し、指標となる10年債利回りは1.519%となった。

為替市場は、持ち高調整の円売り・ドル買いが進んだ東京市場の流れを引き継ぎ、ドル円相場は102円台前半で推移していた。その後、原油株価の一段安や米株価の下落を受けてリスク回避姿勢が幾分強まり、安全資産としての円買いの動きが若干広がったものの、週末の雇用統計発表を控えて様子見気分も強く、ほぼ横ばいだった。

株式市場は、この日発表された7月のISM製造業景気指数が前月から低下し、先週末の米国内総生産(GDP)に続き低調だったことから軟調に推移し、原油価格が40ドルを割り込むとエネルギー株が売られ、石油大手のエクソンモービルが3.2%、シェブロンが3.3%下落しS&Pエネルギー株指数は3.3%下げ、市場の重しとなった。ダウ工業株30種平均は、18404.51ドルの▲ 27.73ドル安で引けた。

金相場は、原油価格が急落したことを背景にリスク選好意欲が後退し、米株価も下落に転じたことから、安全資産とされる金に買いが入った。また、先週末に発表された米GDPがさえない内容だったことで、米早期利上げ観測が後退していることも追い風となっていた。

原油相場は、 米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが先週末に発表した1週間の米国内石油掘削リグ稼働数が5週連続で増加し、米国内の供給過剰感が強まるなか、報道機関の調査で7月の石油輸出国機構(OPEC)の生産量が推定で6月水準を上回る過去最高となったことから、需給不均衡の早期解消は難しいとの見方が広がり、午後には一時39.82ドルまで下落した。 その後、買い戻しが入り終値では辛うじて40ドル台を維持した。

 

 

 

 


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