北川博文のNY市況
中国人民銀行は、またしても人民元の基準値を引き下げて3日連続となる安値に誘導してしまった。貿易収支も経常収支も黒字で、発表される経済指標も大きく悪化していると思えないのに3日で4.656%の切り下げとなっている。
人民元の基準値の決め方はブラックボックスとなっているため市場の予測が困難で不安心理となっている。そのため人民銀行はこの日、副総裁自らがこれ以上の人民元安となる根拠は見当たらないと明言して中国経済減速懸念を払拭した。市場はこの発言を好感しドルは買い戻され、リスク回避後退で国債は売られた。
証券市場は、人民元安に目途がついたことや朝方発表の経済指標が良好だったことから反発したが、大エネルギー消費国の中国の経済不安から原油相場が6年半ぶりの安値に沈んだことでS&Pエネルギー指数が14%下落し相場を押し下げた。
この記事へのコメントはこちら