FRBイエレン議長・年内利上げを示唆

 


北川博文の相場独り言

FRBイエレン議長は、年次経済シンポジウム講演で「FRBが目標とする最大雇用と物価安定に米経済は近づいている」とし、「労働市場における継続的な底堅い動きや経済、インフレ動向の見通しを踏まえ、フェデラル・ファンド金利を引き上げる論拠が過去数カ月間で強まったと確信する」と述べた。しかし、利上げを決定する上でFRBは何を確認する必要があるのか、明確に示さなかったことから、講演直後は、配布された講演テキストの見方が分かれ相場も乱高下する場面が見られた。ただ、その後にFRB副議長のフィッシャー氏がテレビインタビューで、経済指標次第で9月を含めた年2回の利上げの可能性を述べたことから債券利回りが上昇し、為替もドル買いが強まりドル円相場は一時10194銭と約2週間ぶりの安値を付けた。

日経225先物夜間取引は、日本時間の流れを引き継ぎ安値圏で推移していたが、フィッシャー発言を受けた為替市場の円安から反転上昇しプラスで終わった。

筆者は、次回FOMC開催まで利上げに関するFRB議長発言は、曖昧模糊になると予想していたが、それに反して前向きな発言となったことで、下値を探る動きなしの反転相場となる可能性が強まった。今週末の米雇用統計数値が良好と確認されれば9月利上げもあり得るため、そうなると為替はWボトム形成からの円安へと大きく潮目が変わることになる。

下のドル円日足チャートは、下段がスローストキャスで数日前から%Dと%SDの捻じれがあり、ダイバージェンス出現となって円安を示唆していた。さらに週末の円安でスリートップラインを超えてきていることからテクニカル的にも潮目の変化が読み取れる。

 

ドル円相場・日足チャート

 


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