原油相場の乱高下で市場混乱

 


北川博文のNY市況

26日NY債券市場は、27日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、原油価格の乱高下や中国株式市場の下落による金融市場の不安定から、利上げに関してハト派的(消極的)な内容になるとの見通しから相場は伸び悩んだ。

為替市場は、原油価格が回復し株価も上昇したことからリスク選好の動きが強まり、ドルは安全資産とされる円やスイスフランに対しては上昇したが、英ポ ンドや資源国通貨のカナダドルに対して大幅安となった。

株式市場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国が減産に合意する可能性があるとの観測から原油が値上がりし、これを受けてエネルギー株指数は、3.78%高と全体を牽引し、石油のエクソンモービル3.7%高、シェブロン4%高と上昇した。また、四半期利益が市場予想を上回った企業株価が上昇し、複合企業のスリーエムが5.2%高、日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン5.2%高、プロクター・アンド・ギャンブル2.6%高となるなど堅調となった。

金相場は、中国市場株価の大幅安を受けたアジア市場の株価下落や石油価格の乱高下から、不安定な金融市場に対する警戒感によるリスク回避姿勢で続伸した。また、27日米連邦準備制度理事会(FRB)が発表する米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、追加利上げに対して消極的なメッセージが発せられるのではないかとの思惑も相場を押し上げた。

原油相場は、前日に再び30ドルを割り込んだ反動から、安値拾いの買いや持ち高調整目的の買いが入って強含みで推移するなか、イラクの石油相が26日、供給過剰問題への対応策でOPEC加盟国と非加盟国による政策調整で「若干の柔軟性が見いだせる」と指摘したことこら、加盟国と非加盟国が協調減産に踏み切る可能性があるとの観測が広がり、相場を一段と押し上げた。


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