中国株安が世界に波及

 


北川博文のNY市況

4NY債券市場は、12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が節目の50を引き続き下回ったことから中国株価が急落し、世界経済への影響が懸念され安全資産としての米債が買われて国債利回りが低下し、指標となる10年債利回りは約2週間ぶりの水準に沈んだ。

為替市場は、中国経済指標の悪化により中国株が下落し、その後の世界の株式市場に波及したことからリスク回避姿勢が強まり、安全資産とされる円が主要通貨に対して幅広く買われ、ドル/円 は一時118円台に下落した。

株式市場は、中国株の急落で世界的な景気減速への懸念から売り圧力が強まり、加えて12月米ISM製造業景気指数の予想外の悪化も売り材料となり、ダウ工業株30種平均は17,148.94ドルの▲276.09ドル安で引けた。

金相場は、イスラム教スンニ派が多数のサウジアラビアがシーア派の大国イランとの外交関係断絶を表明したことから両国関係の悪化が懸念され、安全資産とされる金の需要が拡大した。また、中国の低調な景況指標をきっかけに世界的な株安が起きたことも金の買いを支え、一時1083ドルの高値を付けた。

原油相場は、中東情勢の緊迫化を背景に中東産原油の供給混乱が警戒されて買われたものの、地政学上のリスクを材料とした買いが一巡すると中国経済指標の悪化をきっかけとした世界経済の先行き不安から反落に転じ、行って来いの展開となった。

 


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