日銀金融政策現状維持で円高、株安

 


北川博文の相場独り言

昨日の東京市株式場は、日銀が金融政策の現状維持を決定したことで円高に振れて大崩れの相場となりました。チャートはファンダメンタルの鏡ということです。

日経225先物当限つなぎ足は、4月8日15,330円の10円手前15,340円まで売り込まれ、エリオット波動は、調整波61.8%の押目13,032円に向けての第2関門の抵抗ラインを越えようとしています。ストキャス%Dは9.89%で10%を割ってきましたが、下降トレンド形成時の最初の%Dは5%割れまで落ちることが往々にしてあります。4月の下げの時は、4.73%まで落ちました。今回は1ヶ月以上、16,750円プラスマイナス500円のレンジ圏からの下放れですから、下げのエネルギーが溜まっています。あや戻しがあっても再び最後の抵抗ライン2月12日の14,800円に迫るでしょう。

相場環境が悪くなると、業績が良くても売り圧力を受けます。まして、期待値で買われた銘柄はひとたまりもありません。発掘銘柄は業績も加味して選んでいますが、それでもロスカット銘柄続出です。今の下げは、いずれ大きな相場が来るための調整波であるため、この下げに耐えさえすれば米大統領選挙後から次年度に向けて期待が持てるでしょう。

個別株のトレードは、休むことも我慢することも必要です。また相場環境を見るうえで、日経平均株価やマザーズ指数の動きを読んでトレードすることも大切です。

 

NY市況

16日NY債券市場は、政策金利の据え置きを決めた米連邦準備理事会(FRB)に続き、日銀も追加金融緩和を見送ったことから、リスク回避の動きが強まり、10年債利回りは一 時1.518%まで下がって約4年ぶりの低水準をつける場面もあった。ただ、欧州連合(EU)残留派の英女性議員が銃撃されて死亡、世論が残留派に傾く可能性を指摘する向きもあって短期債券利回りが上昇した。

為替市場は、日銀が金融政策決定会合で追加緩和を見送り、加えて前日の米FOMCで米国の利上げが見送られたことから円高ドル安が加速し、一時1ドル/103円台後半まで急伸した。ただ、その後にEU残留派の英労働党議員が殺害された事件を受け、残留派が勢いを増すとの見方からドルに買い戻しが入った。

株式市場は、午前中まで5営業日続落の流れを引き継ぎ軟調だったが、英国で欧州連合(EU)残留派の女性議員が銃撃され死亡したことを受けて、その後は持ち直しプラスに転じた。セクター別では、S&P総合50種の主要10業種指数のうち9業種が上昇したが、原油価格の下落を嫌気してエネルギー株指数は0.2%下げた。ダウ工業株30種平均は、17733.10ドルの+92.93高で引けた。

金相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で追加利上げが見送られ、利上げに対して慎重な見方が強まっていることが確認されことを受けて買い進まれ、さらに英国のEU離脱懸念などを背景に金の需要が高まり、一時1318.90ドルの高値を付けた。 ただ、その後は利益確定の売りに押されるなか、英女性議員が銃撃されて死亡したことから売り圧力が強まって反落した。

原油相場は、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票の世論調査結果でEU離脱支持が残留支持を上回る結果が相次いでいることから、世界経済の先行き不透明感が強まり、エネルギー需要の鈍化懸念を背景に売りが優勢となって一段安となった。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • にほんブログ村 株ブログへ

    にほんブログ村

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。

CAPTCHA


*