経済指標悪化で株高一服

 


北川博文のNY市況

26NY債券市場は、7年債入札が堅調だったことや、前日2日間の利回り上昇を受けて債券需要が高まり、指標となる10年債利回りは、前月比4bp低下し1.833%となった。

為替市場は、米商務省が発表した4月の耐久財受注額が市場予想を大幅に上回ったことを受けて一時的にドル買いが進行したが、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注が3カ月連続でマイナスになったことが伝わると、一転してドルが売られる展開となった。設備投資指標の弱さを受けて米経済の先行き不透明感が強まり、早期の追加利上げ観測がやや後退し、ポジション調整のドル売りも出て円相場を押し上げた。

株式市場は、4月の耐久財受注統計が良好だった半面、民間設備投資の先行指標とされる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は減少し、製造業は本格的な回復からほど遠いことが示されたことや、過去2日大きく値上がりしていたこともあり、この日は上昇一服となって素材や銀行など景気敏感株が売られ、ディフェンシブ銘柄の上昇を打ち消した。S&P総合500種は、素材株指数が1.1%低下する一方で公益株指数が1.1%上昇し、全体はおおむね横ばいとなった。ダウ工業株30種平均は、17828.29 ドルの▲23.22ドルで引けた。

金相場は朝方、為替市場でユーロが対ドルで若干買い戻されたことを支援材料にショートカバーや安値拾いの買いが入ってプラス圏に浮上したが、再びドルが対ユーロで上昇すると、ドル建て金の割高感からマイナス圏に沈んだ。

原油相場は、 米石油協会(API)と米エネルギー情報局(EIA)が前日までに発表した在庫統計が市場予想を大幅に上回る在庫急減となったことから、米国内の需給引き締まり期待が台頭し、未明から徐々に騰勢を強めて7カ月ぶりに50ドル大台を突破した。ただ、高値圏では利益確定の動きが活発化し、為替市場でドル高・ユーロ安が進むと割高感から売られやすくなりマイナス圏に沈んだ。

 

 


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