中国株価の反落が原油安を誘う

 


北川博文のNY市況

11NY債券市場は、中国株式市場の反落を受けた原油価格の下落で、世界経済への成長懸念から米株式市場も不安定な動きで推移したが、市場が徐々に落ち着きを取り戻すと、リスク選好となって長期債券が売られ、利回りは上昇した。

為替市場は、中国株式市場の反落にもかからず、米国株式市場が落ち着きを取り戻し、市場参加者がより高いリターンを求める姿勢に転 じたことから、円は対ドルで6営業日ぶりに反落した。人民元は中国人民銀行が基準値を元高方向に設定したこともあり、ドルに対して上昇した。

株式市場は、第4・四半期決算発表を控えて投資家が警戒姿勢を強めるなか、原油価格の下落を受けてエ ネルギー株が売られ、また業績見通しの悪化からバイトテクノロジー株にも売りが集まり、主要株価指数の上値を抑えた。ダウ工業株30種平均は、16,398.57ドルの+52.12ドル高で引けた。

金相場は、為替市場の対ユーロでドル買いが進行したことから、ドル建て金の割高感につながり売りを誘った。ただ、中国景気の先行き不安が強まるなか、リスク回避姿勢から安全資産としての金を買う動きも見られ下値は限定的だった。

原油相場は、中国株式市場の上海株が大幅に反落したことを受けて、中国景気への不安が強まり、エネルギー消費大国である中国の需要減退懸念が広がったことから売りが加速し、また為替市場でドルが対ユーロで堅調に推移したこともドル建て原油の圧迫材料となり、午後には一時31ドルを割り込む場面もあった。

 


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