米雇用統計は視界良好

 


北川博文のNY市況

8日NY債券市場は、12月の米雇用統計が非農業部門雇用者数29万2000人増と、市場予想の20万人増を大きく上回る伸びとなったことから債券が売られ、国債利回りは急上昇した。 ただ、統計で時間当たりの賃金が前月比で小幅減少したことが明らかになると利回りは低下に転じた。

為替市場は、中国株価が反発したことや、12月の米雇用統計の大幅な伸びを受け、ドル高の動 きが加速した。しかし、賃金が小幅減少したことを受け、インフレ率が米連邦準備理事会(FRB)の目標が達成が困難との見方が台頭し、ドルの勢いは失速した。

株式市場は、中国が講じた市場混乱の収拾策で株価が反発し、また底堅い米雇用統計発表を受けてプラス圏で始まったが、この日も原油安に歯止めがかからず株価続落を止めることができなかった。 ダウ工業株30種平均は16,346.45ドルと▲167.65ドルで引けた。

金相場は、中国の市場対策で世界的な株安連鎖が止まり、リスク回避から買われた金を手放す動きとなり、また米雇用統計が予想を上回る内容となったことから為替市場でドル高となり、ドル建て金の割高感から反落した。

原油相場は、前日までの極端なリスク回避ムードが緩み、米雇用統計も市場予想を大きく上回る良好な内容となり、買い戻し優勢の流れとなっていたが、中国経済の失速懸念や中東、朝鮮半島の地政学リスクを払拭するまでには至らず続落となった。


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