ドル高、株高、原油高のNY市場

 


北川博文のNY市況

29NY債券市場は、前日の2年債入札が堅調な需要を集めたことから5年債入札も好調となることが期待されていたが、最高落札利回りが1.785%と6月以来の高水準に達し、投資家の間では失望感が広がり国債利回りが急上昇した。また朝方発表の12月の米CB消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことを受けて弱含みで推移するなか、原油価格の上昇を受けた売り圧力が強まった。

為替市場は、原油高、株高でのリスク選好からユーロがドルに対して売られ、ドルの主要6通貨に対するドル指数は、約1週間ぶり高値に上昇した。ユーロに関しては、欧州中央銀行(ECB)による緩和策が市場が予想したほどの規模にならず買い戻しの手掛かりとなった。

株式市場は、原油価格が欧米の気温低下予報により、需要が短期的に上向くとの期待からS&Pエネル ギー株指数は0.69%上昇し、石油のシェブロンは0.98%高となった。また、このところ軟調だったアップルは1.80%上昇し、年末商戦の需要を示すアマゾンは、2.78%高と終値としての過去最高値を更新して相場全体を押し上げた。

金相場は、年末年始を前に閑散商いとなるなか、原油価格の上伸を背景にインフレヘッジとしての金が買われる一方で、対ユーロでのドル高がドル建て金の割高感につながり、金の上値を抑えたことから狭いレンジでの値動きにとどまった。

原油相場は、前日の大幅な下げを受けて朝方から買い戻しが活発化し、37ドル台を回復して高値圏で推移した。暖冬が続いていた米欧地域で気温が低下し始め、ヒーティングオイル価格が上昇したことが支援材料となったようだ。

 


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