米経済、緩やかな回復基調

 


北川博文のNY市況

23NY債券市場は、朝方発表された11月の米個人所得が前月比0.3%増加し、市場予想の0.2%増を上回り8カ月連続増加となったことから国債利回りが上昇し、30年債利回りは1週間ぶりの高水準を付けた。また原油価格が上向いたことで物価上昇が示唆されたことも背景にあった。

為替市場は、米耐久財受注が市場予想に届かなかったものの、米個人所得が8カ月連続の増加となったことや12月のミシガン大消費者信頼感指数確報値が市場予想を上回り、指標全体から眺めれば米景気拡大のペースが緩やかながらも保たれるとの見通しからドルは底堅く、ドルの主要6通貨に対するドル指数は小幅高ながら上昇し、テクニカル的な判断基準とされる50日移動平均線より上の水準を保った。

株式市場は、原油価格が37ドル台を回復したことでエネルギー株が買われ、S&Pエネルギー株指数 は4.2%上昇し、個別銘柄ではシェブロン が3.9%高、エクソンモービルも3.3%上げた。その他、主力製品のがん治療薬をめぐる特許訴訟で和解したこ とが好感されたバイオ製薬のセルジーンが9.8%高となり、ダウ工業株30種平均は17,602.61ドルの+185.34ドル高で引けた。

金相場は、クリスマス休暇を控えて積極的な売買が手控えられるなか、為替市場で対ユーロでドル高が進み、ドル建て金の割高感が相場を圧迫し、米株高を背景に投資家らのリスク回避姿勢が後退し安全資産としての金を売る動きも見られ続落した。

原油相場は、前日米石油協会(API)が発表した最新週の米原油在庫が市場予想に反して360万バレル減となり、また、この日米エネルギー情報局(EIA)が発表した最新週の米原油在庫は前週比590万バレル減と、こちらも予想に反して大幅な減少となり、供給過剰懸念が後退するとの思惑から買われ上昇した。

 


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