米株価最高値を更新

 


北川博文の相場独り言

夜間取引の日経225先物は、為替市場のドル円相場が101円台前半で小幅な値動きとなったことから、16800円台の狭いレンジ圏の保合いとなった。NY株式市場は、FRBの利上げ観測の後退や原油価格の上昇で、主要3市場株価がともに終値で最高値を更新したが日本市場へは波及しなかった。

前日の中国上海総合指数は、金融などの大型株から、アリババ関連、ディズニー関連など小型材料株に至るまで幅広い銘柄に買いが入り、終値は3125.20ポイントと前週末比で2.44%上昇した。上海総合指数は、日本株同様に1段上げの調整局面第2波にあり、この始まりがチャイナショックと言われた。今年に入って底値圏での保合が続いていたが週足は前週まで2週陽線で、このまま週末まで上げて行くようだと調整が終了し上放れとなる。

中国の前週までの経済統計はネガティブ発表が続き、表面的には株価を押し上げるとは考えられなかった。最近の原油価格の上昇も影響していると考えられるが、大型株が上昇している背景には社会保障資金や国の買い支えがあるようだ。中国株価の動きは日本株へも波及するため今後に注目したい。

 

【NY市況】

15日NY債券市場は、原油価格が上昇し株式などの高リスク資産に資金が流れるリスクオンから国債価格が下落した。米株式市場は、ナスダック総合指数を含む主要3指数がともに、この日の取引を最高値を更新して終了した。指標となる10年債利回りは、1.557%と前週末の1.515%から上昇した。

為替市場は、先週末に発表された米小売売上高などの経済指標がさえない内容だったことから早期利上げ観測が後退し、早朝からドルを売る流れを引き継ぎ一時100円87銭まで売られたが、その後は終日101円台前半の狭いレンジで推移した。市場は今晩発表される米消費者物価指数(CPI)に注目している。

株式市場は、原油高を好感してエネルギー株が買われてエネルギー株指数が0.6%高となり、さらにドル安進行でコモディティ関連株も買われ素材株指数は1.0%上昇し、主要3指数ともに終値で最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が低金利を維持するとの観測が株式への投資意欲を高めている。ダウ工業株30種平均は、 18636.05ドルの+59.58ドル高で引けた。

金相場は、先週末に発表された小売売上高などの経済指標がさえない内容だったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測が後退して金の需要か高まり買われた。また為替市場でドル売り・ユーロ買いが進行したことからドル建て金の割安感が買い要因ともなった。

原油相場は、石油輸出国機構(OPEC)による供給過剰解消に向けた生産調整への期待が広がるなか、ロシアのノバク・エネルギー相が15日付のアラブ圏紙とのインタビューで、市場の安定に向けてロシアがサウジアラビアなどの産油国と協議していることを明らかにしたことから、供給過剰解消への思惑が広がり上伸した。また、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が減少したことも買いの要因となった

 


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