原油安が株式市場に悪影響

 


北川博文のNY市況

9日NY債券市場は、 為替市場でドルが下落したことや原油安や株安を受け、安全資産とされる米国債に買いが入り10年債利回りは2.215%と前日の2.222%から低下した。

為替市場は、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中央銀行総裁が ECBと米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の方向性の違いについて懐疑的な見方 を示したことから、ユーロ/ドルが1.10ドル台に上昇した。またドルの下落は円など他の主要通貨に対しても波及し、市場参加者はドル買いポジションの調整売りを行った模様だ。

株式市場は、化学メーカーのダウ・ケミカルとデュポンの合併交渉の話などが好感され、取引開始間もなくプラス圏で推移していたが、その後、原油価格の下落が売り圧力とって反落し、ダウ工業株30種平均は、17,492.30ドルの▲75.70安で引けた。

金相場は、為替市場でドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て金の割安感から買い優勢で始まり、一時1085ドルの高値を付けた。ただ、買いが一巡すると高値圏での利食い売りから1070ドルを割り込む場面も見られ、16日に開かれるFOMCでの利上げ観測が圧迫要因となっている。

原油相場は、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で、原油在庫が360万バレル減と市場予想の30万バレル増に対して大幅な減少となったことから39ドル目前の水準まで上昇した。しかし、ヒーティングオイルを含むディスティレート(留出油)在庫が市場予想の2倍増となったことからヒーティングオイル価格が下落し、原油価格も急速に値を消す展開に転じた。

 


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