原油暴落が資源国経済を直撃
北川博文のNY市況
8日NY債券市場は、米原油先物 が一時バレル当たり37ドル、北海ブレント先物 は40ドルの水準を2009年以来初めて割り込んだことからインフレ抑制となり、国債価格は強含みの地合いで利回りは小幅低下した。
為替市場は、原油価格が急落しカナダドルや豪ドルなどの資源国通貨の独歩安となり、リスク回避の動きから安全通貨とされる円やスイスフラン などが買われ、ドルの主要6通貨に対するドル指数 は下落した。
株式市場は、原油安がエネルギー株を圧迫するなか、低調な中国貿易統計を受けて世界の景気鈍化懸念が再燃したことから不安定な値動きとなり続落して終えた。エクソンモービルは、原油価格が約7年ぶりの安値に沈んだことが響いて2.8%下落した。ダウ工業株30種平均は、17,568.00ドルの▲162.51ドル安で引けた。
金相場は、朝方の原油安を眺めてインフレヘッジを目的とした金の投資妙味が薄れたとの思惑から下落して始まったが、為替市場でドルがユーロなどに対して軟化したことから、ドル建て金の割安感で買い戻されプラス圏に浮上した。
原油相場は、先週末4日に開かれた石油輸出国機構(OPEC)総会で加盟国間の生産目標が事実上棚上げされたことから、市場では世界的な供給過剰状態が長期化するとの懸念から3営業日続落した。ただ、為替市場でドルが対ユーロで軟化すると、ドル建て取引の割安感から買い戻しが入って反転した。
サラトレードシグナル独り言
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