中国貿易統計好感し世界同時株高

 


北川博文のNY市況

3日NY債券市場は、朝方発表された3月の米小売売上高と米卸売物価指数がそろって予想外のマイナスとなったことや、午後に実施された10年債入札が旺盛な需要を集めたことが材料視され長期債を中心に国債利回りが低下した。指標となる10年債利回りは、約2ベーシスポイント低下して1.763%となった。

為替市場は、世界的な株価の上昇などを背景に投資家のリスク投資意欲が回復したことから、安全資産とされる円を売る動きが広がるなか、米商務省が朝方発表した3月の小売売上高が前月比0.3%減少とさえない内容だったことから若干ドルが売られ、円は一部買い戻された。

株式市場は、中国の3月の貿易統計を好感したアジア・欧州市場の株価上昇の流れをを受けて強含みで推移するなか、米金融大手JPモルガン・チェースの決算が低めの市場予想を上回り、これを好感した金融株の買いが市場を牽引し、S&P総合500種は昨年12月4日以来の高値で引けた。 ダウ工業株30種平均は17,908.28 と+187.03 ドル高で引けた。

金相場は、3月の中国貿易統計が市場予想を上回ったことを好感した世界的な株価の上昇を受け、リスク資産への投資意欲が強まったことから、安全資産として買われていた金の需要が後退し、売りが優勢となった。また、為替市場でユーロに対するドル高が進み、ドル建て金の割高感もあり終日マイナス圏で取引される展開となった。

原油相場は、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油在庫が前週比660万バレル増と、市場予想を大幅に上回ったことから、供給過剰懸念が強まり売られた。また、為替市場でユーロに対するドル高の進行もドル建て原油の割高感を生み圧迫材料となった。ただ、ガソリン在庫が420万バレル減となったことで買い支えも入り、一時プラス圏に浮上する場面も見られた。


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