米企業決算予想外に堅調
北川博文のNY市況
14日NY債券市場は、米労働省が発表した3月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.1%上昇と市場予想を下回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)が、年内の利上げを慎重に進める姿勢を堅持するとの見方が広がり、指標となる10年債利回りは一時、2週間ぶりの1.787%と高水準をつけた。
為替市場は、米国の弱いインフレ指標が発表され、米利上げペースの鈍化を意識したドル売りが進み、円相場は一時、108.90円まで上昇した。ただ、緩やかな利上げは織り込み済みのため対ユーロでのドル高を眺めて買い戻され間もなく109.20円前後まで後退した。
株式市場は、米銀大手の決算発表が進むなか、金融株が引き続き買い戻され、バンク・オブ・アメリカの第1・四半期決算は減益だったが、市場予想に沿った内容だったことから2.5%上昇し、S&P総合500種構成銘柄で最大の上げ幅となった。ダウ工業株30種平均は、17,926.43ドルの+18.15ドル高で引けた。
金相場は、為替市場で最近の対ユーロでのドル高傾向を背景に、ドル建て金の割高感やテクニカル要因での調整売りから続落した。
原油相場は、増産凍結合意を目指した主要産油国会合を数日後に控え、協議の行方をめぐりさまざまな思惑が交錯して神経質な商いとなるなか、朝方にかけて42ドル近辺まで上昇したが、対ユーロでのドル高から売り優勢となった。
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