中国経済指標悪化

 


北川博文のNY市況

2NY債券市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)12月に利上げする観測が根強く、先週からの利回り上昇の流れを引き継ぎ、10年物国債利回りは約5週間ぶりの高水準となった。

為替市場は、ドラギECB総裁が新聞社とのインタビューで、量的緩和(QE)拡大及び預金金利引き下げに関して、既定路線ではなく、いかなる追加刺激策も議論の余地があるとの認識を示したことから、ユーロが対ドルで底堅く推移した。

株式市場は、10月の製造業景気指数が市場予想を上回ったことや、10月独製造業購買担当者景気指数改定値が市場予想を上回ったことも好感され、3営業日ぶりに反発した。ダウ工業株30種平均は、17,828.76ドルの165.22ドル高で引けた。

金相場は、FRB12月にも利上げに踏み切る可能性を示唆したことが圧迫材料となり、相次ぐ中国経済指標の悪化にも反応薄く、朝方発表された10月の米製造業景況指数が市場予想とほぼ一致すると1132.50ドルまで売り込まれた。その後、対ユーロでドルが軟化したことから買い戻しが入り下げ幅を縮小した。

原油相場は、10月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)が軟調だったことから同国の景気減速懸念が再燃し、需要見通しに不安が広がったことから売り圧力が強まり、為替市場で対ユーロでのドル安から一旦ブラス圏に浮上する場面も見られたが、ロシアが2日公表した10月の産油量が、日量1078万バレルとソ連崩壊後の産油量としては過去最高となり、原油の供給過剰に対する警戒感が強まったことから再び相場を押し下げた。

 


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