日欧金融緩和で原油急上昇

 


北川博文のNY市況

22日NY債券市場は、中国経済の減速懸念から売り込まれていた株式、原油相場が、日欧の中央銀行総裁の追加緩和を示唆した発言で持ち直していることから、安全資産としての債券の投資妙味が薄まり売られた。また、朝方発表された米指標が堅調な内容となったことで、景気をめぐる悲観的な見方が和らいだことも売り要因となった。

為替市場は、日銀の黒田総裁がインフレ率が低下を続ければ追加緩和をする余地があると発言したことから、日欧の追加緩和観測が高まり株価や原油価格が持ち直したことでリスク選好のドルが買われ、ドルは対円で2週間ぶり高値に上昇して0.9%高の118.75円で推移し、ドルの主要6通貨に対するドル指数は0.51%上昇の99.557となっている。

株式市場は、世界的な需要懸念から急激に値下がりしていた原油価格が日欧の金融政策の追加緩和観測や米欧の寒波到来で急反発していることから大幅に続伸し、ダウ工業株30種平均は16,093.51ドルと+210.83ドル高で引けた。

金相場は、日欧の追加金融緩和観測が広がる一方、原油安にも歯止めがかかり、アジアや欧米の株価急反発でリスク回避姿勢が和らいだことから、安全資産として買われてきた金が売られた。ただ、中国景気の先行き懸念など不安材料も多く、相場の下値は限定的だった。

原油相場は、日欧による追加金融緩和観測を手掛かりにショートカバーの買い戻しから強含みで推移し、さらに週末にかけて米北東部や欧州大陸の一部に寒波が到来するとの予報を受け、ヒーティングオイル(暖房油)需要の増加期待から買いが殺到し、1バレル/32ドル台に大幅続伸した。


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