ジャンク社債ファンド破綻の影響は?

 


北川博文のNY市況

14NY債券市場は、1516日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて不安定な値動きとなるなか、国債価格が下落して利回りは上昇した。ただ米投資会社サード・アベニュー・マネジメント傘下の高利回り(ジャンク)社債ファンドが前週実質的な破綻状態に陥り、投資家からの解約受付を停止したことから相場は下げ渋る展開となった。

為替市場は、米原油価格の下落を受けてドルが弱含みで推移していた。しかし、午後になって原油価格が反転するとリスク選好から安全資産とされる円 やスイスフランに対して反発した。

株式市場は、FOMCを控えて利上げ開始を意識した動きや商品相場の下げを背景としたリスク回避の売り圧力に押される流れのなか、中盤以降は原油の反発から安値修正の動きに転じた。また、市場は原油価格のほかに高利回り(ジャンク債)問題などが不安材料となり、ジャンク社債ファンド 破綻がもたらす影響が債券主導で起きた2008年の金融危機のような事態が再燃することを恐れている。

金相場は、今週開催されるFOMCを控えて米準備制度理事会(FRB)が9年半ぶりの利上げに踏み切るとの見方が大勢を占め、金利を生まない資産である金の売りが活発化し、加えて原油安に伴うデフレ圧力への不安も根強く、金相場の圧迫要因となって反落した。

原油相場は、供給過剰懸念から引き続き下落基調で始まり、一時約610カ月ぶりに35ドルを割り込んだ。しかし、為替市場でドル安・ユーロ高が進行すると、ドル建て原油の割安感から反転した。

 

 


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