地政学リスクの高まり

 


北川博文のNY市況

5日NY債券市場は、この日の米株価動向が安定化するにつれ、世界経済成長への懸念が和らぎ、安全資産とされる米国債への需要が弱まり、利回りは上昇した。ただ、8日に12月米雇用統計発表を控えていることから、静観する動きもみられ、商いは比較的薄かった。

為替市場は、中国経済の減速懸念に加え、イランとサウジアラビアの断交を受けてリスク回避の動きが継続し、比較的に安全資産とされる円が全面高となる展開となった。ドルは堅調な米債利回りや米株が支えになる一方、ユーロは予想を下回るユーロ圏消費者物価指数(CPI)が下押し圧力となった。

株式市場は、前日の下げが一服し、横ばい圏で終わった。ただ値動きは不安定で投資家は警戒姿勢を維持している。アップル は、最新スマートフォン「iPhone6S/6Sプラス」の減産見通しが報じられたことが 影響し2.5%安となった。

金相場は、中国景気先行き懸念から株価が世界的に不安定な動きとなり、またイランとサウジアラビアの国交断絶における地政学的リスクの高まりから、安全資産としての金に対する需要が高まった。ただ、為替市場で対ユーロでのドル高が進行したことから、ドル建て金の割高感から売りを誘い小幅高で終わった。

原油相場は、石油の主要消費国である中国の景気減速懸念が強まり、朝方から売り圧力を受けて約2週間ぶりに36ドルを割り込んだ。また為替市場で対ユーロのドル高が進行したことも、ドル建て原油の割高感につながり一段と押し下げる要因となった。

 


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