今晩は米雇用統計発表

 


北川博文の相場独り言

昨日の日経平均株価は、米株高やドル円相場が101円台を維持したことで高寄りして始まったが、10時を回ったころに為替が円高に振れると下に大きく振られ、前日比162円安まで売り込まれた。その後、為替が円安に切り返すとプラス圏に浮上し、輸出株に買いが入って騰勢を強め、結局16254円の+171円高で引けた。株価は為替の動向をにらんだ展開が続き、ドル円相場の上下動で大きく振られ、今日も349円の変動幅があった。

昨今のドル円相場は、リスクオンかリスクオフかで動く傾向にあり、昨日のNY市場は原油価格の上昇で株も買われるリスクオンで、安全とされる円が売られドルが買われた。最近の傾向として原油価格がリスク度合いを判断する決め手になっているため、その価格動向から目が離せない。

原油については、今朝のサラ通信でWTI週足チャートは逆ヘッド・アンド・ショルダーを形成しつつあると記し、長期的な下げ止まりを感じている。下のWTI日足チャートテクニカルは、ストキャス%Dが売られ過ぎを示す10%以下の7.43%から昨日で20.20%まで上昇している。MACDヒストグラムも上げはじめて買いを示唆している。

一段下は、ドル円日足チャートで長期トレンド50%押目ライン10069銭ラインがサポートされ、テクニカルは原油同様にストキャス%Dが8.71%から上昇し、MACDヒストグラムも上昇に転じた。原油価格、ドル円相場ともに、近々底を打って切り返すと判断する。

 

WTI原油日足チャート

ドル円相場日足チャート

【NY市況】

4日NY債券市場は、イングランド銀行がEU離脱に伴う影響に対応するため、約7年ぶりに政策金利を引き下げ、資産購入枠の拡大と銀行向け貸し付けプログラムを含む包括的な刺激策を打ち出したことを受けて米国債が買われ、指標となる10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(1bp=0.01%)低下して1.502%となった。

 

為替市場は、米雇用統計の発表を今晩に控え、様子見ムードからドル円相場は狭いレンジで推移した。今晩の雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比18万人増と予想されている。

 

株式市場は、今晩発表の米雇用統計の内容を見極めたいとの思惑から動意薄く、終日狭いレンジ圏での小動きとなった。ダウ工業株30種平均は、 18352.05ドルの▲ 2.95ドル安で引けた。

 

金相場は、EU離脱決定に伴う景気減速を食い止めるため、イングランド銀行が7年5カ月ぶりの利下げに踏み切ったことを受けて、金利を生まない資産である金の需要が高まった。 ただ、米雇用統計の発表を控えた様子見から上値は限定的だった。

 

原油相場は、イラクの7月の産油量が1月以来の高水準に達したとの報から一時的にマイナス圏に沈む場面も見られたが、前日の石油週報でガソリン在庫が大幅減となったことを受け、エネルギー需要見通しが改善しているとの期待につながり、安値拾いの買いが相場を押し上げた。


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