米雇用統計堅調で米株S&P500最高値更新

 


北川博文の相場独り言

週末金曜日の日経平均株価は高寄りして始まったが、為替市場で円高ドル安へと流れがでるとマイナス圏に入り、終値は15,106円の▲169円安で引けました。

マザーズ指数は、安値941.33まで売り込まれ、終値962.89と前日比▲17.38安で引けました。

 昨晩は、米雇用統計の発表を受けて為替市場のドル円相場も発表直後に乱高下しましたが、終盤は落ち着きを取り戻し10050銭辺りで推移しています。NY市場の株価は、S&P500が瞬間的に最高値をつけ、ダウ工業株30種も史上最高値に接近しました。ただ、日経225先物の夜間取引は、為替の動きに合わせて乱高下したものの落ち着いた動きで、15,350円の前日比+90円高で引けました。

現在、エリオット波動第2波下降波が進行中です。第2波は、第1波の上昇に対して61.8%下げる傾向にあります。624日安値が48.43%のところで、50%14,500円辺りになります。そして61.8%13,000円辺りまで行くには、為替市場の円高の支援が必要となります。

ドル円相場は、201110月の75.54円から20156月の125.85円まで50.31円の円安ドル高でした。現在、株価同様にエリオット波動第2波が進行中で、50%ラインが100.70円となり先月24日に到達しました。61.8%ラインは94.75円の辺りですが、ポンド円、ユーロ円の流れからすると、このラインまでの円高ドル安の可能性がありそうです。そうなると日経平均株価もシナリオどおりのところまで行くと思われます。

 

NY市況

8NY債券市場は、米労働省が発表した非農業部門雇用者数は287000人と市場予想の175000人を大幅に上回り、これを受けて米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げの可能性が多少強まり、短期債に売りが出て2年債利回りは、約2bp(ベーシスポイント)上昇し一時0.657%をつけた。ただ、英国のEU離脱など世界経済の不透明感は根強く、長期債利回りは過去最低近辺で推移し、指標となる10年債利回りは、2bp下げて7週連続の低下となった。

為替市場は、堅調な米雇用統計の発表を受けて発表直後に米景気の先行き懸念が後退したことから、ドルの買いを誘い対円で10126銭まで上昇した。しかし、FRBの利上げペースが早まるとの思惑から直ぐに売りを浴びて一転99.99まで急降下した。終盤は、徐々に落ち着きを取り戻しポジション調整目的の円売り・ドル買いが優勢となり10050銭を挟んだ小動きとなった。

株式市場は、堅調な米雇用統計を受けて、前四半期に低迷した米経済に再び勢いが戻ったとの見方から買い意欲が強まり、S&P500種は主要10部門は全てに買いを集め一時2131.71と過去最高値を上回る場面もあった。FRBの利上げが早まるとの思惑から、利上げの恩恵を受けるとみられている金融株指数は約1.8%上昇し、素材株や工業株も大きく値上がりした。ダウ工業株30種平均は18146.74ドルの+250.86ドル高で引けた。

金相場は、堅調な米雇用統計発表直後に急落する場面も見られたが、世界経済の先行き不透明感が依然根強いことからドルが売られると、ドル建て金の割安感の買い戻しが入り下げ幅を圧縮した。

原油相場は、堅調な米雇用統計を受けて、減速懸念が台頭していた米経済に勢いが戻るとの期待感から、エネルギー需要の拡大期待も高まり反発した。ただ、世界経済の先行き不透明感も根強く、加えて週間の米石油掘削リグ稼働数が10基増加したことで供給過剰懸念から、その後はマイナス圏に転落した。

 


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