NY株価史上最高値更新
北川博文の相場独り言
昨日の日経平均株価は、世界的な株高の流れを受けて強含みで寄り付いたが、利益確定の売りに押されて高値16,444円から徐々に値を下げ、前日比+135円高の16,231円まで上げ幅を縮めて引けた。
日経225先物の日足チャートは、4月25日高値17,740円、5月31日高値17,260、本日高値16,560円が、下げトレンドラインでしっかりサポートされている。週足チャートは、2015年11月24日の週高値19,970円から2016年4月25日の週高値17,740円をサポートしての下げトレンドラインのところで本日も売り圧力となった。19,970円を頂点とする右斜め下三角保合のペナントが2、3週間で完成に近づいており、7月29日の日銀金融政策決定会合を境に調整下げ、エリオット波動第2波が終了する可能性が大きくなっている。
大きな流れが転換する前には、気弱い投資家をふるい落としにかけるため、予想外の値動きをすることがある。世界同時株高に1人だけ置いてきぼりを食っているマザーズ指数の動きが気になる。
NY市場の証券指数は史上最高値を更新、今後、日本市場が史上最高値を目指す動きとなる可能性は否定できない。ふるい落としに合わないよう何かにしがみついて待ちましょう。
NY市況
13日NIY債券市場は、前日までの2日間で年初来で最大の下げだったが、この日は午後に実施された30年債入札で最高落札利回りが過去最低を記録しことから国債相場は反発した。先週は償還期限の長い国債が買いを集め、10年、30年債利回りは過去最低をつけていた。
為替市場は、安倍首相の大型景気対策に対する期待感から円安・ドル高が続いていたが、具体的な内容が明らかになるまでは判断できないとの慎重な見方も浮上し、利益確定のドル売りなどから、NY時間正午前には一時103円91銭まで上昇した。また、米ダラス連銀のカプラン総裁が講演で、FRB はドル高に非常に敏感になっており、利上げはゆっくり、注意深く進めるのが最も適切と表明したことも、ドル売り要因となった。ただ、終盤になると株高などリスク投資意欲の高まりもあり、ドルが買い戻され、円は104円50銭近辺まで押し戻されている。
株式市場は、好調な経済指標に加え、企業業績をめぐる好決算への期待から買われて小幅上昇し、S&P 総合500種とダウ工業株30種平均はともに終値で過去最高値を更新した。セクター別では、昨日まで売り込まれていた通信、公益、一般消費財などが買われ、一方、原油価格の急落からエネルギー株が反落した。ダウ工業株30種平均は、18372.12ドルの+ 24.45ドル高で引けた。
金相場は、前日まで4営業日続落を受けた安値拾いの買いやテクニカル要因による買い支えなどからプラス圏で推移し、為替市場でドルの対ユーロ安からドル建て金の割安感も支援材料となり反発した。
原油相場は、米エネルギー情報局(EIA)週報で原油在庫が前週比250万バレル減となったにもかかわらず、ガソリンなどの石油製品が大幅に在庫増となったことや、石油輸出国機構(OPEC)が前日に発表した加盟国の6月の産油量がイランやサウジアラビアなどによる増産で増え続けていることから、供給過剰懸念が台頭し大幅安となった。
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