米国経済に回復の兆し
北川博文のNY市況
1日NY債券市場は、 米供給管理協会(ISM)が発表した製造業景気指が前月の48.2から49.5へ上昇し、2カ月連続で伸びたことから米株価が上昇し安全とみられる国債への需要が後退した。
為替市場は、前日までの円高が行き過ぎたとの見方が強まり対円でドルが上昇し、また2月の米製造業景気指数が堅調だったことから米早期利上げ観測が意識され、ユーロは対ドルで約1カ月ぶり安値水準に下落した。
株式市場は、2月の製造業景気指数が節目の50を下回ったものの、米国経済に安定の兆しが見えてきたことから、金融やハイテク株中心に買いが広がった。金融ではモルガン・スタンレー が5.6%、シティグループが6.2% それぞれ上昇し、ハイテクではアップル が4%上昇した。 ダウ工業株30種平均は、16,865.08ドルの+348.58ドル高で引けた。
金相場は、中国の製造業購買担当者景況指数が悪化したためリスク回避姿勢からの買いが集まり強含みに推移していたが、米製造業景況指数が予想以上の改善を示すと米国株が急伸し、加えて原油相場が持ち直すと一転して利食い売りなどに押される展開となった。
原油相場は、2月の米製造業景況指数が市場予想を上回って米経済の先行き懸念が後退し、またサウジアラビアなど有力産油国が合意した増産凍結について、既に15カ国以上が支持する意向を示しているとの一部報道を受けて、供給過剰が多少緩和されるとの思惑が広がり買われた。
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