原油上昇で米インフレ期待値高水準
北川博文のNY市況
26日NY債券市場は、原油相場の上昇を受け、債券市場が示すインフレ期待が終値ベースで昨年8月以来の高水準となり、利回りが上昇した。米30年国債は7日続落し、指標となる10年債利回りは1.93%と3月22日以来の高水準となった。
為替市場は、米経済指標の耐久財受注、消費者信頼感指数いずれも市場予想を下回る低調な内容だったことから、朝方は円が強含む場面も見られた。しかしその後は、日銀金融政策決定会合で追加緩和が決定されるのではないかとの観測が広がっており、日米の金利差拡大を背景としたポジション調整が進んで次第に円売り・ドル買いが優勢となった。
株式市場は、まちまちな内容の決算発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて静観する動きから終日狭いレンジでの小動きとなり、ダウ工業株30種平均は、17,990.32ドルの+13.08ドル高で引けた。
金相場は、低調な米経済指標を受けて為替市場でドル売り・ユーロ買いが先行したため、ドル建てで取引される金の割安感からの買いで続伸した。ただその後は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が始まったこともあり、様子見から狭いレンジ内での取引となった。
原油相場は、為替市場でドルが対ユーロで下落したことからドル建て原油の割安感で早朝からじりじりと買い基調となり、昼前には大幅に値を伸ばした。ただ午後に入ると、米官民が相次ぎ発表する石油在庫統計の結果が意識され、上昇の勢いが弱まった。
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