FOMC議事録公開

 


北川博文のNY市況

6NY債券市場は、原油相場の反発や株価上昇を受けて、安全資産からの逃避が広まり国債を売る動きが活発化し、償還期間の長めの債券利回りが上昇を主導した。ただ、3月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、4月に利上げが必要になるかどうか討議されたものの、慎重なアプローチが必要との見方で意見が一致していたことがこの日に公表された議事要旨で明らかになると上げ幅はやや縮小した。10年債利回りは前日比0.03%上昇の1.75%だった。

為替市場は、3月開催のFOMC議事要旨を公開をきっかけに持ち高調整の円買いが強まり、円相場は一時1ドル/109.34円まで上昇し、前日に付けた15カ月ぶりの高値を更新した。

株式市場は、原油在庫が予想外に減少したことで原油相場が上昇し、シェブロンやアパッチ、ヘスはいずれも大きく値上がりし、エネルギー株指数は311日以来の大幅上昇となった。また製薬のファイザーとアラガンが合併計画を撤回したことで、両社が他の合併候補に目を向けるとの観測が強まり、バイオ技術株が買い進まれ、S&P500種株価指数は約3週間で最大の上げとなった。ダウ工業株30種平均は、 17,716.05 ドルの+112.73ドルで引けた。

金相場は、原油相場が急反発したことを受けて株価も上昇し、リスク投資意欲が回復するなか安全資産とされる金に売りが出て反落した。ただその後は、為替市場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建て金の割安感から下げ幅は縮小された。

原油相場は、米エネルギー情報局(EIA)が発表した1週間の米原油在庫が前週比490万バレル減と、市場予想に反して大幅減少となり、民間統計でも最新週の米原油在庫が大幅な減少となっていたことから買い意欲が強まり、一気に37ドル台後半まで大幅続伸となった。また、3月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)が前月比で上昇し、エネルギー消費大国である同国の景気が上向くのではないかとの期待が高まったことも支援材料となった。

 


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