米原油週間在庫・統計上最高水準へ

 


北川博文のNY市況

8日NY債券市場は、 米新規失業保険申請件数が予想に反して減少したことから株価も強含みで推移したが、その後、原油相場の急落やその他の経済指標が軟調だったことから米国株の勢いが弱まり、国債価格が急上昇し利回りは低下した。

為替市場は、原油価格や米株価が下げに転じると前日までのリスク選好の動きが弱まり、安全資産とされる円が買われた。円は対ドルで113.14円まで上昇した。

株式市場は、朝方発表された米新規失業保険申請件数が予想に反して減少したことから強含みで推移したが、原油価格の反落や四半期決算の発表で上げ幅を削り、ダウ工業株30種平均は16,413.43ドルの▲40.40ドル安で引けた。小売大手のウォルマート・ストアーズ の11-1月期が減益で、今年度の売上高について低調な見通しを示したことから3%下落、製薬のペリゴは、第4四半期利益が市場予想を下回ったため10.2%下げた。

金相場は、朝方から米株価と原油価格が上昇し弱含みで推移していたが、米原油の在庫週報発表を受けて原油が反落するとリスク回避姿勢から金に資金が流入し続伸した。また、午前に発表された一連の米景気指標がさえない内容だったことも、金相場には強材料となった。

原油相場は、有力産油国による増産凍結合意を受けて需給引き締まり観測が広がり、一時34.20ドルまで上伸した。しかし、米エネルギー情報局(EIA)の在庫週報が1982年の現行方式による調査開始以来の最高水準となったことから発表直後に1ドル近く急落した。その後はWTI原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫も従来の記録を更新したことを受けてマイナス圏まで売り込まれたが、安値拾いの買い支えも入り、もみ合いながら前日比小幅高で終わった。

 


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