力強い米雇用統計

 


北川博文のNY市況

6日NY債券市場は、米労働省が朝方発表した10月の雇用統計が非農業部門就業者数で前月比27万1000人増と、市場予想の18万人増を大きく上回り、さらに失業率も5.0%と7年半ぶりの低水準となったことを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月にも利上げに踏み切るとの観測が一段と強まり、国債利回りは上昇し、10年債利回りは、2.349%と約3カ月ぶりの高水準となった。

為替市場は、10月の米雇用統計発表を受けてドルが主要通貨に対して全面高となり、円に対して2 カ月半ぶりの高値123.26円をつけ、ユーロで6カ月半ぶり、スイスフランで7カ月ぶりの高値をつけた。

株式市場は、堅調な米雇用統計発表で12月利上げが強く意識され、発表後に公益株を中心に売り圧力が強まったが、金利上昇が追い風となる金融株が買われて、ダウ工業株30種平均は、17,910.33ドルの46.90ドル高で引けた。

金相場は、雇用統計発表を受け、12月にも利上げに踏み切るとの観測が強まり、金利を生まない資産である金が売られた。また為替市場の対ユーロでドルが4月末以来の高値を付けたことから、ドル建て金の割高感も売り要因となった。

原油相場は、雇用統計を受けた為替市場でドルが主要通貨に対して急伸したことから、ドル建て原油の割高感により一気に1ドル近く下落した。午後には、6日時点の米石油掘削リグ稼働数が引き続き減少したと発表されたにもかかわらず、買い戻しの動きはあまり見られず、相場は44ドル台前半で軟調に推移した。


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