北川博文のNY市況
23日NY市場は、この日発表された週間の新規失業保険申請件数が前週から2万6千人減少し、1973年11月以来41年半ぶりの低水準を記録したことから国債利回りは一時的に上昇した。しかし、さまざまな企業決算がさえない内容となったことや商品市況の値下がりから国債への逃避買いが広がり長期国債利回りは2週間ぶり水準に低下した。
為替相場は、ギリシャ議会が金融支援交渉再開の条件となっていた財政改革法案を可決したことでユーロが買われ、対ドルでは約1週間ぶりに1.10ドル台を回復した。ただ市場ではギリシャが長期にわたって債務返済ができるか疑問視する見方もある。
株式相場は、スリーエム(3M) やキャタピラー の決算や業績見通しが嫌気され、ダウ平均株価は100ドル以上の下げとなり3日続落となった。
金相場は、米雇用指標の改善からドル相場が序盤の安値から持ち直したことで再び1,100ドル/1オンスを割り込んだ。安値での買いも見られたが、週の初めに約2年ぶりの下落率を記録したことからテクニカでの売り圧力もあり下落した。
原油相場は、週報で原油在庫が市場予想に反して大幅に増加したことを嫌気した売り圧力が強まるなか、WTI原油の受渡し拠点のオクラホマ州クッシングの17日までの1週間の在庫が4週連続で増加したことや、石油輸出国機構(OPEC)加盟国が市場シェアの確保に向け生産枠を維持する方針を確認したと伝えられるなど、売り材料が相次いだことから続落し約4カ月ぶりの安値で終えた。
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