中国経済指標の悪化で世界同時株安
北川博文のNY市況
28日NY市場は、中国国家統計局が発表した8月の工業部門企業利益が前年同月比8.8%減と大きく落ち込み、同国経済の先行きを懸念する世界的な株安やコモディティー価格の下落を背景に、リスク回避姿勢から債券市場では、安全資産とされる米国債が買われて利回りは低下した。またニューヨーク連銀のダドリー総裁が、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利上げは可能との見解を改めて示したこも国債価格を押し上げる要因となった。
為替相場は、世界的な株安を受けて安全資産とされる円に買いが集まり、FRB関係者による相次ぐ年内利上げ発言で買われたドルは円に対して値を下げた。また米中古住宅販売仮契約指数が予想に反して大幅なマイナスとなったことからドルに売り圧力が強まり、ユーロ買いが進んだ。
株式市場は、中国経済指標の悪化や米中古住宅販売仮契約指数の低下などから、原材料メーカーやエネルギー株が売られ、ダウ工業株30種平均は、16,001.89ドルの312.78ドル安の大幅下落となった。
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