中国の株価対策奏功

2015/09/09

北川博文のＮＹ市況

8日NY市場は、中国当局が株式の長期保有者に減税する新しい株価対策を発表したことで、この日の上海総合指数は約３％高で終了し、続く欧米市場でも株価が上昇したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ債券市場では、国債が売られて利回りは上昇した。また中国の8月末時点の外貨準備高は、3兆5570億ドルとなり前月末から939億ドル減少し、外貨準備の大半を米国債で保有している同国の動向が注目される。

為替相場は、欧米株価の上昇を受けてリスク回避姿勢が後退し、安全資産とされる円が売られた。ユーロも一時売られたが、ドイツの7月の輸出入統計が過去最高を記録したことから買い支えられた。

株式市場は、中国の株価対策を背景にアジア、欧州市場の強ばった流れを受けて、3連休明けにもかかわらず幅広い銘柄が買われ、ダウ工業株30種平均は2.42%高の16.492.68ドル(+390.30)で引けた。