米中地政学リスクでドル売り

 


北川博文の相場独り言

週末金曜日の夜間取引の市況は、米国金利の上昇が速いペースで進むとの観測から、債券利回りが上昇し、米株価もプラス圏で推移していた。しかし、中国海軍が南シナ海の公海上で米国の無人水中探査機を奪ったことを受け、米国防総省が速やかな返還を要求したことから、地政学的なリスク回避姿勢から株を売る動きが出てマイナス圏に沈んだ。また、為替市場では、年末を意識したドルの利益確定の動きから、ドル円相場は117円47銭まで売られ、日経225先物は、▲70円安の1万9235円で終えた。

今週は週明け直ぐの19、20日と日銀金融政策決定会合が開催され、前回10月31日、11月1日の会合で長期国債の買入れ額を「保有残高の増加額年間約80兆円とし、10年物国債金利をゼロ%程度に推移するよう買入れを行うことを継続する」とアナウンスした。日銀は、これまで掲げてきた政策目標が未達成にあり、前回の金融緩和策を粛々と進めるしかなく、新たな方策は出にくい。ただ、FRBが金融引き締めに動き、米債券利回りが上昇して日本国債の利回りも上昇しているなかで、長期金利を限りなくゼロ%の一定のレンジに誘導することが可能なのか、それとも早々と諦めて出口戦略を模索する何かが出るのか注目したい。


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