原油価格の下落が続く

 


北川博文のNY市況

12日NY債券市場は、中国経済の減速が世界経済に及ぼす影響が懸念されるなか、株価の不安定な値動きや原油価格の下落によるリスク回避姿勢を強め、国債への逃避買いが進んだ。10年債利回りは、2.080%と昨年10月下旬以来の低水準となった。

為替市場は、株価が持ち直して金融市場が落ち着きを取り戻すとリスク回避姿勢が後退し、低金利通貨の円やユーロを売って高金利通貨を選好する動きが高まり、ドルは主要通貨に対して堅調に推移した。

株式市場は、原油価格が乱高下して方向観が目まぐるしく変わるなか、エネルギー株やバイオテクノロジー株が終盤に反転した。アップル他のハイテク株も相場を押し上げ、ナスダック総合指数は9営業日ぶりに反発した。ダウ工業株30種平均は、16,516.22ドルの+117.65ドル高で引けた。

金相場は、前日大幅に下げた中国株式市場が平静を取り戻し、欧米の株価も上昇したことから、世界的な株安傾向に歯止めがかかったとの見方が広がり、リスク選好から安全資産とされる金は弱含みで取引が始まった。その後、為替市場でドルが対ユーロで堅調に推移するとドル建て金の割高感からの売りや原油価格の下落で低インフレ環境が持続するとの見方からマイナス圏にとどまった。

原油相場は、前日の大幅安を受けて買い優勢で始まったが、中国の景気先行き不安を背景とした需要減退に対する警戒感が根強く、為替市場でドルが対ユーロで堅調に推移するとドル建て原油の割高感から売り優勢に転じ、一時30ドル大台を割り込み29.93ドルまで売り込まれた。


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