日本貿易収支黒字で円高

 


北川博文のNY市況

23日NY債券市場は、この日も連邦準備理事会(FRB)高官のセントルイス連銀ブラード総裁が「緩やかな利上げは正当化される」と指摘し、またサンフランシスコ連銀のウィリムズ総裁も市場が織り込む6月利上げの確率が上昇していることについて歓迎の意向を表明したことから、経済がさらに好転すればFRB6月にも利上げに踏み切るとの見方が強まり、短期債利回りが上昇し、2年債利回りは、2ヶ月ぶりの高水準で推移した。

為替市場は、4月の日本の貿易収支で黒字幅が予想を上回ったことや日欧の株安などを受けて円が買われ、円相場は1ドル/109円台前半に上伸した。

株式市場は、相次ぐ連邦準備理事会(FRB)の高官の発言による早期利上げ観測が相場の重しとなる一方、台湾の経済日報はアップルが部品供給業者に対し、次世代iPhone 向けの部品を従来の予想よりも多く生産するよう要請したと報じたことから買いが集まり、フィラデルフィア半導体株指数は0.66%上がった。ダウ工業株30種とナスダック総合指数は、プラス圏で推移する場面が多かったが、引けにかけて軟調になりマイナスに転じた。

金相場は、為替市場でドルが対ユーロで上昇し、ドル建て金の割高感から朝方に一時1243.50ドルまで下落した。さらに、FRB高官による利上げ観測発言が目先の利上げ観測を一段と強め、圧迫材料となった。 ただ、この日は米経済指標などの発表もなく手掛かり材料に欠けたため、ユーロが買い戻されると上昇に転じて下げ幅を縮小した。

原油相場は、イランのジャバディ副石油相が前日、原油輸出量を制裁前の水準に引き上げる意向を明らかにしたことから、OPEC加盟国全体の産油量が一段と増えるのではないかとの供給過剰懸念が強まり、利益確定の売りやポジション調整目的の売りから続落した。

 


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