原油の急反発で株高

 


北川博文のNY市況

18NY債券市場は、原油相場が下げ幅を縮小し、来週に米連邦公開市場委員会開催を控えるなか、国債利回りが上昇した。10年債利回りは前営業日比2ベー シスポイント高い1.77%。

為替市場は、主要産油国による増産凍結合意の見送りを受けて原油価格が急落するとリスク回避の円買い・ドル売りが加速したものの、その後原油が下げ渋ると米国株も買いが優勢となり、安全資産とされる円は軟化し109円台目前に迫る場面もあった。

株式市場は、原油の供給過剰の解消を目指した産油国協議が物別れに終わり原油価格が下落したが、その後落ち着きを取り戻したことから、石油大手シェブロンが1.5%高で終えた。また、ニューヨーク連銀のダドリー総裁が同日、市内の会合であいさつし、追加利上げについて慎重に進める意向を改めて確認したことから一般消費財銘柄の支援材料となり、米玩具メーカーのハスブロや米娯楽大手ウォルト・ディズニーが買われた。ダウ工業株30種平均は、年初来2%高となり18000ドルの大台を突破した。

金相場は、原油安を背景にリスク回避姿勢の買いが入って朝方は上昇したものの、その後は原油が一時の安値から戻し、リスク回避姿勢が後退したことから米株価が上昇し、金は値を消して前週末近辺でほぼ横ばいで推移した。

原油相場は、カタールの首都ドーハで開催された増産凍結合意を目指した会合で、凍結に応じないイランと、イラン抜きでの合意に反対するサウジの対立が解消されず、合意が見送られたことから失望売りが殺到し、一時37ドル台まで売り込まれた。ただ、クウェートで石油・ガス産業の労働者による大規模ストが発生し、原油や石油製品の生産量が減少したことから一部で供給不安が広がり、ニューヨーク時間帯に入ってからは下げ幅を縮小した。また、対ユーロでのドル安などもドル建て原油にとっては支援材料となった。

 


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