どうにも止まらない原油安

 


北川博文のNY市況

18日NY債券市場は、原油安のほか、来年の米利上げペースに懐疑的な見方が強まり、比較的安全な資産とされる米国債への需要が高まった。また年末や国債入札を控え、ポジション調整のために短期国債を買い増す動きも、債券市場を下支えした。

為替市場は、日銀が金融政策決定会合を受けて上場投資信託(ETF)の買入れプログラムや購入国債の長期化などの補完策を発表したが、市場は消極的金融緩和策と受け止め、日米金利差拡大の思惑から加速していたドル買い・円売りの動きが反転した。

株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げが新興国や世界経済に与える影響に対する懸念から市場心理が冷え込むなか、原油価格の下落が重しとなって売られ、ダウ工業株30種平均は17,128.55ドルの▲367.29ドル安で引けた。

金相場は、前日の大幅な下げを受けてポジション調整的な買いに加え、米株価が下げ幅を拡大したことから安全資産としての金買いの動きも見られた。ただ、金利を生まない金はFRBの追加利上げを見越した先安観も広がっている。

原油相場は、米週間原油在庫統計で官民から相次ぎ増加が発表され供給過剰懸念が広がるなか、米国産原油の掘削リグ稼働数が5週間ぶりに増加したとの報告を受けて売り圧力が強まり、2009年2月18日以来6年10カ月ぶりの安値を更新した。


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