本日・正午に日銀声明発表

 


北川博文の相場独り言

昨日の日経平均株価は、本日の日銀金融政策決定会合を控えた様子見ムードのなか、前日のNY市場の流れを受けた為替市場で円買いが優勢となり、株価も円高に押されて安寄りし、その後は方向感のない動きで下値を切り下げた。終値は前日比▲300円安の16,410円で引けた。

下のチャートは、日経225期近の週足となる。トレンドラインで描いたところは、年初からの三角保合(フラッグ)が英国のEU離脱の前週から下に放れて、EU離脱決定週に大きな上髭陰線となっている。一般的な見方は、フラッグから下に放れて下げトレンドに入ったと見るところだが、EU離脱決定の下げは、28日の週の14,800円の安値抵抗線を10円割っただけの14,790円で切り返した。この様なフラッグから一旦、下放れして逆の方向に動く現象は、三角保合には時々見られる。今回は下げトレンド中の長い保合で下値が切り上がってのフラッグ形成となり、一般投資家の買い意欲が強かったことを意味する。

そして一般投資家の投げ売りを誘う売り圧力がEU離脱決定前にすでに始まり、一般投資家がパニック的な投げ売りをしている時に、冷静に買い拾っていた輩が存在した。誰かは分からない。

週足テクニカルは、ストキャス捻じれて上昇、MACDヒスト上昇、値段はスリートップライン上に位置し、上昇を暗示している。17,900円を抜くと本格上昇トレンド出現となる。

 

日経225期近週足チャート

 

【NY市況】

28NY債券市場は、6月の貿易収支で輸入が輸出を上回って伸び、633億ドルの赤字となり、赤字幅は3.7%拡大した。このことを受けて長期債利回りは2週間ぶりの水準に低下した。 一方、 日銀が金融政策決定会合で追加の金融緩和について検討しているもようと報じられ、国債買いが抑えられる格好となった。

為替市場は、報道機関が複数の関係者の話しとして、日銀が政府の強い要請を受けて29日までの金融政策決定会合で追加緩和策を具体的に検討している伝えたことが影響し、ドル円相場は、午前中104円台後半で推移していたが、報道をきっかけに105.50円まで上昇した。

株式市場は、大手自動車フォード・モーターが発表した第2四半期決算が中国での販売不振が響き、利益が市場予想に届かなかったことから、これまで続いてきた米自動車販売の回復に陰りが見え始めているとの思惑から自動車株全体に売りが出た。一方、グーグルの持ち株会社のアルファベットが引け後に発表した第2四半期決算は、売上高が市場予想を上回り時間外取引で4%上昇し、アマゾンも決算発表を受けて時間外取引で1.7%高となった。セクター別では、S&P総合500種の主要10業種指数の6業種が上昇した。ダウ工業株30種平均は、18456.35ドルの▲ 15.82ドル安で引けた。

金相場は、前日に公表されたFOMC声明が目先の利上げを明確に示唆する内容ではなかったことから安心感が台頭して買われ続伸した。

原油相場は、朝方まで為替市場でドルが対ユーロで軟化するとドル建て原油の割安感などを背景に強含みで推移していた。しかし、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が増加したとの報が伝わると一転下落に転じ、午後には41ドル割れに迫る水準まで売り込まれた。

 

 


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