株式市場の投資家心理が改善か?

 


北川博文のNY市況

3日NY債券市場は、米労働省が朝方発表した週間新規失業保険申請件数が前週比6000件増と市場予想を上回り、また1月の製造業受注は前月比1.6%増加したものの伸び率は予想を下回り、さらに2月の非製造業景況指数は前月から小幅低下し、これらのさえない経済指標を眺めて米国債の需要が高まった。

為替市場は、2月の非製造業総合指数の雇用指数が悪化するなどさえない経済指標発表を受けて、今晩に発表される米雇用統計への懸念からドルが売られてユーロが買われ、ユーロ/ドルの1日としての上昇率は3週間超ぶりの大きさとなった。

株式市場は、 この日のさえない経済指標を受けて弱含みで推移していたが、原油相場の一時的な上昇を受けてエネルギー株と銀行株が値上がりし、S&P総合500種は2カ月ぶりの高値となった。市場は2日連続で取引時間終盤に強含む展開となり、投資家の市場心理が改善に向かっていると考えられる。

金相場は、朝方発表されたさえない経済指標を受けて株価がマイナス圏で推移したことから買い優勢で始まり、さらに為替市場でドルが対ユーロで下落したことでドル建て金の割安感が広がり買い進まれた。

原油相場は、前日の米エネルギー情報局(EIA)週報で、原油在庫の増加幅が予想を大きく上回って記録的な規模に拡大したが、一方で生産量は6週連続で減少していることから、米国内での需給調整が進んでいるとの見方が広がった。 ただ、注目される主要国の産油量凍結へ向けた動きで、この日はナイジェリアのカチク石油担当相が20日にモスクワで協議を行う計画を明らかにしたと伝えられたが、湾岸諸国の石油輸出国機構(OPEC)代表は具体的な日程や開催場所は未定だと述べ、相場は強弱まちまちの材料でいってこいとなった。

 


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