米国経済の強さは本物か?

 


北川博文のNY市況

17NY債券市場は、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏切ったことで米国債の買い意欲が高まり、加えて新規失業保険週間申請件数が労働市場改善の目安とされる30万件の節目を41週連続で下回ったことから労働市場の継続的な回復が好感され、国債価格が上昇、利回りは低下した。

為替市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げを決定を受けて、FRBと欧州中央銀行(ECB)や日銀との間で金融政策の方向性の違いが意識され、ドルの主要6通貨に対するドル指数は約2週間ぶり高値を付けた。ECBや日銀などの中央銀行が緩和的政策を維持していることから、ドルは時間をかけてゆっくり上昇するだのうとの見方が広がっている。

株式市場は、前日の米連邦準備理事会(FRB)の利上げ決定を受けて上昇した流れを引き継いで始まったものの、原油価格の下落や世界経済の成長減速をめぐる先行き懸念からエネルギー株や素材株が売られ、主要株価指数を押 し下げた。

金相場は、前日の持ち高調整による買いが一巡し、米連邦準備制度理事会(FRB)が9年半ぶりに利上げに踏み切ったことでドル高が進行し、ドル建て金の割高感から売られやすい地合いのなか、金利を生まない金の需要が減退するとの思惑から売り圧力が強まって下落した。

原油相場は、前日の週間在庫統計で原油在庫が大幅な増加となったことを嫌気した売り圧力が継続するなか、WTI原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫増加が確認されたとの報せで下げ足を速めた。この日の為替市場ではドルが主要通貨に対して強含みに推移したこともドル建て原油の売り材料となった。

 


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