クリントン氏FBI操作で円高
北川博文の相場独り言
前週末の夜間取引の市況は、米大統領選の民主党ヒラリー・クリントン候補が国務長官時代に私用メールを公務で使用していた問題で、米連邦捜査局(FBI)が捜査を再開すると伝わったことを受け、大統領選で同氏が圧倒的優勢とみられていただけに不透明感が広がって、為替市場でドルが急反落し株価を押し下げた。ただ、この日の朝方発表された米国GDP速報値が好調だったことから、年内の利上げ観測が強まり米長期国債利回りは上昇した。
日経225先物は、NY時間午前の円安の流れを受けて17500円目前まで上昇していたが、クリントン氏のFBI操作の影響を受けて反落し、高値から約100円下げて終えた。
今週から来週にかけてイベントが続き株価は、一時的に上下動して翻弄される場面も予想されるが、基本が崩れなければ相場の流れは不変と見る。現在の株価は、日米国債相場と原油相場の動きが影響し、日米の国債金利差の拡大傾向は前週末でも続いており、石油輸出国機構は減産合意に向けて一昨日から会合を開いている。
WTI原油月足チャートは逆ヘッドアンドショルダーを形成し、逆張りオシレーター・ストキャスティックスは強いダイバージェンスで上昇を示唆している。この2つの流れが不変であれば株価は、極近い日にレンジ圏を放れて大きく上昇するだろう。
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