日本政府・経済対策閣議決定

 


北川博文の相場独り言

昨日の日経平均株価は、欧米市場の軟調な流れを受けて安寄りして始まり、その後も為替市場の円高を意識した展開が続き、一部で決算銘柄が物色されたが主力株の上値が重く、新興市場の中小型株へ資金が流れ、マザーズ指数は2.63%上昇した。

下のチャートは、マザーズ指数の月足チャートだが、20135月高値からの今年3月までの長期保合の踊り場を脱出し、上昇トレンド開始の初押目といった形状だ。終値ベースは、スリートップラインでしっかりサポートされている。

その下の日足は、3日連続の陽線でスリートップライン長期線に当たり、これを超えて目先の1000円大台を回復するようだと月足の初押が完了し、上昇トレンドに乗ることになる。

 

マザーズ指数月足チャート

 

マザーズ指数日足チャート

 

NY市況

2NY債券市場は、日銀が金融刺激策を強化せず、この日閣議決定された政府の財政刺激策に失望感が広がって日本国債が急落し、それが債券市場全体に波及して他国債よりも利回りが比較的高い米国債への需要が後退し、米国債利回りは上昇した。2年債利回りは、直近で0.679%、一時は取引時間中の高水準0.706%をつける場面も見られた。指標となる10年債利回りは1.497%から1.554%に上昇した。

 

為替市場は、前週の日米の金融当局によるイベントが終了し、日本の経済対策が閣議決定されたことで材料出尽くし感が広がり、利益確定や持ち高調整の円買い・ドル売りが加速し、ドル円は約3週間ぶりに1ドル/100円台後半に上昇した。また、米欧株価や原油価格の下落でリスク回避姿勢が強まったことも、安全資産としての円買いの要因となった。

株式市場は、6月の個人所得が予想に反し低い伸びにとどまり、コア個人消費支出物価指数はFRB目標を引き続き下回り、さらに原油安も加わって地合い悪化するなか、7月の自動車販売台数が予想に届かなかったフォード・モーターが4.3%安、ゼネラル・モーターズが4.4%安の下落となり、一般消費財が1.5%%安とS&P10セクターで最も振るわなかった。ダウ工業株種平均は、18313.77ドルの▲90.74ドルで引けた。

金相場は、為替市場でドル売り・ユーロ買いが進行し、ドル建て金の割安感から買われ始め、株式や原油などのリスク資産が続落するとリスク回復姿勢からの買いも入った。 また、先週発表の米GDP統計をきっかけに追加利観測が後退していることも相場を押し上げる要因となった。

原油相場は、前日の報道機関による石油輸出国機構(OPEC)の生産量が過去最高水準との調査結果や米国内での石油掘削リグ稼働数が増加傾向にあり、世界的な供給過剰感から、この日は取引開始前に40ドルを割り込んだ。 取引が始まると安値拾いの買いや為替市場でドル相場が軟化したことによるドル建て原油の割安感からの買いで一時40ドルの大台を回復したが、取引後に発表される全米石油協会の在庫週報や今晩発表のエネルギー情報局の週報への警戒感などに圧迫され、再び40ドルを割り込んだ。 

 

 


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